
こんにちは、ノブです。本日はtwitter上で頂いた質問から膨らんだ話です。病気を持つ方をどのように表現すればよいのか、という話題についてです。
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私は「患者さん」も「患者様」もしっくりこない
以下が私の回答です。
私も「患者さん」「患者様」などの表現はあまり好きではありません。
Twitterでは文字数制限で毎回は書けませんが、個人的には「〇〇の症状がある方」がしっくりきます。 #peing #質問箱 https://t.co/47NujOQzC1
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) 2018年10月8日
ツイートにもあるように、あくまでも私の「個人的な考え」です。特に決まりがあるとか、こうすべきだ!とか、オススメするとか、そういうつもりは全くありません。
「患者」という扱いを受けるということ
今まで書いてきませんでしたが、私には先天性の疾患があります。生後半年ほどで疾患が発覚し、そのまま大手術の可能性もありました。経過を見る中で段々と症状が収まっていったため手術をすることもなく一命をとりとめましたし、幸いなことに病気で体が苦しくなることもありませんでした。だた、高校までは定期的に病院に通い、検査を受けていました。
「定期的に学校を早退して病院に行く人間」は特に幼少期には目立ちます。クラスメイトからは折りに触れて「ノブは重い病気」「可愛そうな友達」という扱いを受けました。私には自覚症状が全く無かったため、その扱いは不当であるように感じて、とにかくイヤでした。
母からは一度だけ「ごめんなさい。ちゃんとした体で生んであげられなくて。」と言われたことがあります。小学生に入る前だったと思いますが、今でもはっきりと覚えています。自分の体を否定される気持ち。非常に嫌な記憶です。
このような経験もあってか、私は「病気の人、患者さん」として扱われることが嫌いでした。
病人は恥ずかしい?
もう1点身内の話になりますが、私には認知症の祖母がいます。今はもう自分で立ち上がることもできなくなってしまいましたが、私の成長を一番喜んで見守ってくれた人の1人です。祖母に認知症の兆候が現れ始めたとき、親族の1人から出た言葉です。
「すっかりボケちゃって。恥ずかしい。」
直後、私は激怒してしまい冷静に話すことができなかったのですが、病気の症状が何ら恥ずかしいものでないことは理解してもらえませんでした。世代や生活環境にも依存しますが、悲しいことに日本には「病人=恥ずかしい、情けない」と捉える人が存在します。
患者という扱いをやめよう?
以上のような経験から、私は特定の誰かに対して「患者」という表現を進んではしたくないという考えを持っています。(ただし、プライベートでの考えですし、話を分かりやすくするために「患者」というワードを用いることはあります。)
私の考えと全く同じかどうかは不明ですが、世界的にも「患者」という扱いをやめてほしい、という主張をする団体が増えています。例えば「がん患者」という言葉は「people with cancer(がんとともに生きる人)」と表記されるケースをよく目にするようになりました。
どこからが患者なのか?
「患者=病気や怪我がある人」という認識はそう間違っていないと思いますが、厳密な線引ができていないと考えています。例えば近視でコンタクトをしている人は病気の人でしょうか?昨夜首を寝違えた人は?足の骨折が落ちついてギプスは取れたものの、まだ全力で走れない人は?
このように考えると明確に「患者」という扱いをするのではなく、「〇〇の症状がある人」という表現をしたいのです。「目が悪くてコンタクトをしている人」「首を寝違えて痛めている人」「足の骨折は治ったけどまだ全開では走れない人」で良いのではないか、そう思います。
全ては個人的な思い
繰り返しになりますが、以上は全て「私の個人的な考え」です。誰かに押し付けようとも思いませんし、賛同が得られなくても多分特に何も感じません。ただ、今後も「患者さん」「患者様」という扱いには疑問を感じ続ける自分でいたいと思います。
ノブ
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