技術と世界を繋ぐ方法

化学

こんにちは、ノブです。本日、大変面白い議論に参加させてもらったのでまとめます。議論のテーマを要約するとタイトルにもあるように、「研究者が生み出した技術を世間一般やユーザーに届ける適切な方法とは」です。

研究とビジネスの関係

我々研究者は日々結果を出しているわけですが、結果を発表しなくてはただの自己満足となってしまいます。発表する方法は大まかに2つ。1つ目は論文や学会などアカデミアの世界に報告すること。もう1つは研究結果を社会に「商品」として発表し、ビジネスを展開することです。

ただし、後者のビジネスに繋げる研究は非常に困難です。実のところ、自分の行っている研究が社会のどこかで商品化されている研究者は少数です。例えば天文学の研究から商品化されるものは図鑑・事典・望遠鏡・プラネタリウムなど限られたものだけで、大半の研究者はそれら商品の開発には関与していません。研究をビジネスにつなげる難しさを嘆くツイートから今回の議論はスタートします。

自分の研究をビジネスに繋げるのは研究者だけでは困難。ビジネス展望につなげるのが得意な人と分業、という意見です。私はここから参加させてもらいました。

ここで私が例に出したのが以下の2つです。

これはトヨタの自動運転技術の開発にアメリカのピザハットが出資して共同開発を目指すというものです。ピザハットは自動運転車によるピザの自動配達を将来構想として提示しており、理にかなった研究投資です。ピザ屋が車を開発する時代なのです。

もう1つはこちら、


このFinch Therapeutics社は腸内の細菌研究について世界トップクラスの研究力を持っており、過去には感染症を治す経口投与の糞便入りカプセル開発のニュースで世界を驚かせました。(参考リンク
武田薬品はFinch社の腸内細菌についての研究を炎症性腸疾患の治療に繋げようとしています。

研究からビジネスを作るには

ではどうやって研究をビジネスにしたら良いのでしょうか。以下は私の考えです。

つまり、世間一般やユーザー、医薬品であれば患者さんやその家族が求めているものを知ることが重要です。そのニーズを把握した上で、研究成果がどの様に適用できるかを考えなければなりません。

研究者にできるのか?

実際、研究者がユーザーのニーズを把握するのは非常に大変です。というのも、研究者のホームグラウンドは研究所の研究室。一般生活者の声は非常に届きにくい場所です。

日&米にもニーズ調査を行うことが推奨されているプログラムも存在しているようです。
すみません、不勉強で知りませんでした(汗)。

ここから研究とビジネスを繋ぐ方法について議論が進みます。

医薬品の研究→ビジネスは?

先程も記載しましたが、私は「患者さんや家族のニーズが一番重要」という考えです。

専門薬剤師の方も、患者さんの近くで薬と関わるという点では医師よりもリアルな声をピックアップできる存在かもしれませんね。今後、新しい役割を担うことになるかもしれません。

ネットで情報収集&議論はビジネス創出の元!?

今回、議論に参加させてもらい非常に面白かった点ですが、皆どこの誰だか良く分からないメンバーと非常に濃い議論ができたことです。

このような機会に参加させて下さった皆様に感謝します。非常に刺激的でした。SNSの議論が元でサービスでも商品でも成果物を出せたら本当にすごい。ぜひまたやりましょう。ブログのネタにもなるし。

ノブ

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