こんにちは、ノブです。本日は頂いた質問から、「働く理由」についての記事です。
ご質問ありがとうございます。夢のため、成長のため、という理想を追う面と、お金のため、生活を維持するた…
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) September 28, 2019
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ツイート内にも書きましたが、理想的な理由と現実的な理由があります。1つずつ書いていきます。
理想
①夢
企業に所属している身としては、一番の理想は「社会の役に立ち、かつ、自社に大きな利益をもたらす製品を創出する」ことです。私の立場ならば「病気で苦しむ方々を救う、素晴らしい薬を作り出す」が大きな目標の1つです。
また、科学者としての立場からは「科学の発展に貢献する」ということも目標の1つです。科学の進歩は会社の利益とは直結しない場合もありますが、これは研究者としての性とも言える内容です。
このような「大きな目標、夢」とも言える項目を達成できる可能性があるため、私は今の環境で働いています。
②成長
さらに「今のポジションが、自身の成長に適しているから」という理由もあります。触れることができる情報や社内の労働環境、与えられている職務が自分の成長に繋がっているため、今の環境で働きたいと感じています。
③仕事のしやすさ
企業での研究はアカデミアとは違い、「時間をお金で買う」のが当然です。多少高い試薬でも基本的に購入可能ですし、大型の機器であっても本当に職場に必要ならば購入を前向きに検討します。
研究する上で「○○が買えれば」とか、「○○があれば」というストレスが少ないため、研究がかなりしやすい環境で仕事ができるため、という点も現職を続けている理由になっています。
現実
上記はキレイゴトの羅列にも見えるような内容でしたが、人間、理想だけでは生きていけません。ここからは現実的な話です。
①収入のため
ある程度の収入を得られていることは現実問題として大きいです。
家族を養い、子供に教育を施し、現実的な範囲で欲しいものが買え、将来のために貯金や投資ができる。さらには、「上記の生活を維持できる」という事は、今後の人生設計を考える上でかなり重要なポイントであることは間違いありません。
②働きやすい勤務体系・社員サポート制度があるため
裁量労働制により、働きやすいスタイルでの勤務が認められている、というのは大きな要因です。
定時より早い出社や退勤が認められていなかったら、私の生活スタイルは見直さざるを得ません。
子育て中の社員に対する理解もあり、有給休暇もそれなりに取りやすいことも働きやすい環境と言えます。
自分にとって重要なことは何か
夢だの何だのと書いてきましたが、ぶっちゃけ「働かなくても今と同じ収入が継続して得られる」という環境があるならば今の職場で働いていない可能性が高いです。
なぜならば、働かなくても収入が得られ、その他のやりたい活動に時間が割けるからです。しかし、実際はそんな生活は不可能。働かなくては収入も得られず、将来の見通しも立たなくなります。
なぜそれらのやりたい事よりも今の生活を優先しているかというと、「今の自分にとって重要なことは何か」を考えて選択しているからです。
今の私にとって重要なことは、
1. (収入や家族の扶養を含め)今の生活を維持できる見込みがあること
2. 自分の専門分野である科学を通して、社会貢献できる可能性があること
3. 将来実現したいことも含め、自分の成長に通じる環境であること
です。
もちろん、今後の労働環境の変化で私の重視する点が期待できなくなれば、社内異動や転職など他の環境を求める活動をする必要があります。
例えば規格外の長時間労働を強いられるようになった場合や、過度のストレスを受ける状態になった場合です。
この場合、心身の健康を保てずに今の生活を維持できなくなる可能性が高いです。私の中では「今の職場で働く事」は「生活を維持すること」より重要度が低いため、そうなる前に環境を変える行動を取ると予測します。
自分の中の基準を作ろう
近年、長時間労働の結果、自殺に追い込まれてしまうニュースが何件も報道されていますが、自身の健康より労働を重視してしまう(あるいは他の事を考えられなくなるような)環境は非常に危険です。
自分にとって仕事はどの程度重要なのか、何のために働くのか、どのくらい耐えられなくなったら環境を変えるべきなのか、日常的に(それこそ精神的な余裕があるうちに)考えておく必要があります。
また、環境を変える際に少しでも有利になるよう、社内だけでなく社外でも評価されるスキルや経験を意識して働くことも重要です。自社の中だけでしか輝け無い人材は、人員整理が活発化してきている現在、非常にリスキーです。
一方で企業側は今後、優秀な人材を集められるような制度を整える事も重要だと思います。
ここ数年、各個人の価値観が多様化しており、成長する機会、十分な休日、育児サポート体制、労働環境、社内規則など、お金以外の要因を重視する人が増えています。より多くの人が「社員として働きたい!」と思えるようなシステムがある会社に、優秀なヒトは集まるのではないでしょうか。
評価制度に加え、労働環境もですよね。給料が多少下がっても「週4勤務、副業可、テレワーク可」などの条件を整える方が優秀な人は集まり、留まりそうな気がしますね。
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) September 28, 2019
人生100年時代を迎え、働き方のカタチや意味も激しく変化しています。ご自身なりの働く意味や重要ポイントを考えてみてください。
ノブ
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