こんにちは、ノブです。今回は最近読んだ本の紹介と、そこから考えたことを。
紹介する本は「プロ直伝 伝わるデータ・ビジュアル術」。この本は先日開催したオフ会で直接作者の方からサイン入りで購入したものです。
本日の戦利品です。とある本の制作しているグループの代表の方に発表して頂き、データ可視化に関する本を「作者直販(手渡し)価格&サイン入り」でゲットしました😆
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) October 19, 2019
アマゾンランキングでも1位を記録した本です。読んだらレビューしますね〜👍 https://t.co/SN8yExzEHh pic.twitter.com/YFJqeDtAtA
世界にはデータと可視化ツールが揃っている
本書ではデータ可視化のための各種ツールが紹介されています。私は知らなかったのですが、近年、”オープンデータ(=開示できるデータはなるべく世の中に共有すべき)”という考え方によって、各国政府の主導の元で公共データの開示が行われています。
例えば以下のサイトでは、各自治体における人口の動向や観光客数、国籍、目的、出国した日本人数などのデータを閲覧、ダウンロードすることが可能です。
・住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(総務省)
・訪日外客数・出国日本人数データ(日本政府観光局)
そして本書ではデータをただの数値の羅列から、視覚的な主張へと変換するためのツールを紹介しています。紹介されているものはフリーでも多くの機能が使用可能で、データ解析・可視化の環境は世界にすでに整っていると言えます。
特に最初に紹介されている「Tableau」というソフトは私が普段の業務で使用しているデータ可視化ソフトとほぼ同様の機能を持っていて驚きました。これがフリーで使用できるのか・・・!!(フリー版では保存先はWeb上の公開スペースなので秘密データの可視化には向きません)
本書では統計グラフ、地図、インフォグラフィック、ネットワーク、Webツールなどを紹介しながら、具体的にどのような作業が可能か、どのようなデータをどこで入手することが可能か知ることができ、資料作成のお供にオススメの本でした。
#伝わるデータ・ビジュアル術 読了。
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) November 7, 2019
そもそも何のために可視化するのか、「データ」を「ストーリー」にするためには何が必要なのか。自分の業務に落とし込んで考える際に参考になる事例が具体的に紹介されています。手元に置いておき、資料作りに悩んだらパラパラめくりたくなる1冊でした👍 https://t.co/BTKnxdg7Nv
データ可視化は何をするか
各種データが閲覧・ダウンロード可能で、視覚化できることは分かりました。ではこの意味を考えてみましょう。データを可視化できる意味は何でしょう。
上記は以前私が作成した「共働き育児攻略」記事の付録に用いた、私のよくある1日のタイムスケジュール用データです。我ながらこの数値表だけでは1日の流れはイメージしにくいです。では、可視化してみましょう。
24時間時計に見立てた円グラフにスケジュールを色分け&ラベル付けすることで非常に分かりやすくイメージしやすい図となりました。パッと見の面積で時間の長さが分かるので、数字の羅列だったエクセルデータとはもはや次元が違う表現法です。
上の図を用いたnote記事では「読者の時間の使い方を考え直してもらうこと」最も大きな目標でした。そのためには数字の羅列より、ひと目見て時計がイメージできる円グラフが最適と考えたのです。
データ可視化の最終目標は人を動かすこと
本書中のコラムで監修の五十嵐さんはこう述べています。データの可視化は人の体や心を動かし、何らかの行動や採決や活動を前に進めるためのメッセージとしてなされるべきなのです。
データで何をするか
偶然ですが最近、Twitter上でデータを集め、解析する立場にいる統計学者についての会話がありました。
パパ負けない…笑
— 酔っ払い化学者 (@yopparai_chmist) November 3, 2019
でもこれからの時代を牽引するのはマジで統計学だと思います。人間はビッグデータという新しい領域に足を踏み入れた。ゲノム解読。個別化医療。腸脳細菌研究も統計学やろなーと思う今日この頃。この未来を支配する統計学という最強のスキル。絶対モテると思うんやけどなー笑
確かに、ビッグデータは広い範囲で用いられています。上記のツイートにあるような科学研究だけではなく、ネット上の通販サイトでオススメ商品として表示されるアイテムは多くの購買データを解析することで決められています。また、犯罪の防止、道路交通状況のリアルタイム判断など今や我々の生活とは切り離せません。
では、データを集め、解析する人だけが最強なのか。私はもう1つの可能性を感じています。
おっしゃる通りですね。あとは統計解析をする立場なのか、その結果を受けて何かを生み出す立場なのか、という所がポイントになりそうな気がします。
— ノブ@化学者/研究者の生き方を考える (@chemordie) November 3, 2019
そういえば数年前にこういう書籍も流行りましたね↓
統計学が最強の学問であるhttps://t.co/m9HDZcDLha
先に述べたように、世界には自由に使えるデータが増えきています。データを使ってどのようなストーリーを語るか、データを可視化して人をどう動かすのか、それを考えることがこれからの世界を生きる人に求められる能力なのかもしれません。
自分のストーリーを証明するためにデータをとるのではなく、データは既にどこかにある、それを自分が主張したいストーリーにまとめ上げて新しい価値を提案していく、そのような時代になるかもしれませんね。
ノブ
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